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​LESSON3

​誤った犬のしつけの常識

よく耳にすることをこれから挙げていきます。

・犬は人間より前を歩いてはいけない

・匂い嗅ぎをさせてはいけない

・上下関係をはっきりさせる為に、人間がご飯を先に食べる、

人間が先にドアを開け外に出る、引っ張りっこで負けてはいけない

・家の中ではなるべくゲージで過ごさせる

・犬をひっくり返して仰向けにし、動けないようにして服従させる

まだまだたくさんあると思いますが、これらの常識、一旦全て忘れてください!

そもそも、科学的根拠が全くないだけでなく、科学に反しています。

きちんと論文として発表されている、”最新の”情報をアップデートしていきましょう。飼い主向けサイトなどに載っているネットの情報はほとんど当てになりません。

 

1つずつ説明していきます。

これらの常識の多くはオオカミの研究からきていますが、その研究は「限られたスペースの中で飼育されたオオカミ」がモデルとなっています。野生のオオカミはリーダーよりも先に下位の者が行先を決めることもあります。そして犬が先に歩くと人間の指示を聞かなくなるなどという検証結果は存在しません。

匂い嗅ぎはさせてあげてください。匂い嗅ぎを十分にした犬はコルチゾール値(ストレスホルモン)が下がっていたという研究結果もあります。しかし、匂い嗅ぎをずっとしていて歩いてくれず、散歩にならない場合は対処が必要な場合もあります。

ゲージの中で過ごすのはそもそもストレスになります。4畳のトイレ付の狭い部屋に人間が長時間閉じ込められていたら…あれ、なんだか牢獄に近くないですか?

ゲージを巣穴と例えるのは少々無理がある話です。巣穴は自由に出入りが出来ます。扉を閉めたゲージは自由に出入りが出来ません。野生の犬は、巣穴の入り口がふさがれたならパニックになるでしょう。

無理に服従ポーズを取らせることは人間の手に対して恐怖心を持ち攻撃的になる恐れもあります。例えるなら、仕事も出来ず何にも信頼できない上司に、自分が仕事をミスした時に怒鳴り罵られたらどのような気持ちになるでしょうか。それと同じことです。形だけ服従させても何の意味もありません。

このようなしつけをしてうまくいくパターンもありますが、多くのストレスを犬に与え、ハイリスクなことをトレーナーとしては勧められません。

”全年齢、全犬種、全ての犬に通用する、科学的根拠のある方法”

これが私が行うトレーニング方法です。

科学に沿っているので、結果犬にとって優しいトレーニング方法となります。(暴力など恐怖に繋がることは攻撃性が生まれるという研究結果がある為)

上下関係やリーダー云々ではなく、犬がその行動を取った結果、何が起きたかによってその行動の頻度に変化が起きます。犬がどこを歩くかなど、全くもって関係なく、私にとってはもはやどうでも良い(笑)ことなのです。

ただ、ジグザグ歩き・真っ直ぐ歩けない、散歩中に引っ張る、となってしまっては穏やかな散歩が成り立たないので、横を歩くように教えます。

犬がストレスの少ない状況で飼い主と安心して暮らせて、犬も、飼い主も笑顔になれる環境、関係。私はこれが満たせていれば十分だと思います。​

​もしも上記のことを知らず、この記事を見れたのならばとてもラッキーです。わんちゃんとの生活を是非一度見直してみてください。

 

そのうち参考文献を付ける予定です…(^^;)

今まで読んだ論文を探すのが面倒なので少々?暫く?お待ちください。笑

2020/4/16

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